2024.3.15配信 Podcast
本日より、シリーズで話していきます!
心理学の中でも、なかなか敷居の高い‘精神分析’からの話です。
精神科医マーガレット・マーラーがまとめた発達段階を解説していきます。
赤ちゃんの世界ってどんな世界?
考えたことありますか?
人はどうやって「世界」を知るのか…
その原点は
赤ちゃんはどうやってお母さんを知るのか…
につながります。
不思議な話でしょうか?
母子関係の変化を丁寧に研究したマーガレット・マーラーは驚異の観察力で赤ちゃんの謎を解いていきました。
それは同時に、母子関係の変遷でもあります。
母子はどうやって親子関係を作って行くのでしょう
あなたも経験した‘世界との出会い’を一緒にたどっていきましょう。
ようこそ、赤ちゃんの世界へ!
赤ちゃんはこの世界に生まれ出て、どんな体験をしているでしょう…
嬉しい?幸せ?怖い?不安?
生まれたてはまだまだはっきりした気持ちがあるわけではなく、ただただ
苦痛!
寝てるか起きているかの赤ちゃんたち…
すやすや寝ているのを中断するのは激しい腹部の痛み。不快感。眩しさ…そんな感じでしょうか。
苦痛に圧倒されて、泣に泣いて、訳もわからないうちに、なぜか満たされて〜落ち着いて〜寝ている…という感じ。
これが2ヶ月は続きます。
胎内はとても心地良かったのに(空腹がなかった)
この世界は苦しみとの付き合い…
ここまで読み進めていると、何だか辛くなってきましたか?
世話する大人は‘この圧倒される苦痛‘を八つ当たりされてる感じです。
応えたところでお礼もないし。
「あんなに泣いてごめんね」なんて謝罪もないし。
だんだん世話する側も疲れて、無力感や無能感や罪悪感や…とたくさんのネガティブな感情に圧倒されるのです…
この時期のことを、マーラーは‘閉じた世界’と表現しました。
赤ちゃんはまだ世界に気づいていない。
ただただ苦痛に圧倒されるエネルギーの塊。
そんな‘自分‘にも気づいていません。
そんな大変な時間も、3ヶ月に突入するとだんだん和らいでいきます…
寝てるか起きてるか…だった赤ちゃんも、
少しずつこの世界に順応するようになって
昼と夜が何となくわかってきます。
そして‘いつの間に’ことが済んでいたと思っていたことが
何かの存在によって
ケアされることに気づいていきます。
目の見え方も変わってくるので、
起きると‘この顔‘
泣くと‘この顔‘
‘この顔‘が来ると気持ちよくなる…
という体験に変わっていきます。
‘この顔’はもちろん‘お母さん‘です。
しかし、この段階では‘お母さん’という認識はなくて
‘自分(赤ちゃん)の意思で出てきた存在‘です。
お母さんが授乳している…ではなく、空腹を満たす存在を作り出したんです。
・‘自分の想い通りの世界が実現する‘
・お母さん=自分の意思
・2人で1人
そんな世界観です。
うーん。どうでしょう?
なかなかのボスぶりじゃないですか?
思ってたのと違う人も多いのでは!?
この時期はまだ‘お母さん’には気づいていないと言えそうです…
トホホ
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